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開講部局:工学部・工学研究科
金武直幸 教授
最終講義 - 教育に魅せられて ー学生と向き合った38年ー
授業時間: | 2015年度退職記念講義 |
日時 : | 2016/3/4 15:00 - 16:30 |
場所 : | ESホール |
定年退職に際して思うこと
宇宙船アポロ11号が月面着陸し人類が初めて月に足を踏み入れた年 (1969年)に名古屋大学工学部に入学して以来、学生として9年、教員として38年の半世紀 (47年)に亘り名古屋大学にお世話になりました。
学園紛争の真っただ中、晴れて入学したキャンパスで真っ先に目にしたのは立て看板の列であり、47年通い続けた東山キャンパスの始まりは、教養部封鎖による休講と学生集会の日々でした。工学研究者として歩み出し、折に触れて立て看板の「産学協同」の文字を思い出すものの、その意味を十分には理解できませんでした。そして、金属材料の高性能化を追求する研究分野の中で、「産学連携」と「社会貢献」を強く意識して研究活動を推進してきました。そんな中で、いつ頃からか教育に魅せられている自分に気が付きました。講義や研究室において様々な個性の学生と真摯に向き合い話をすることで予想以上の反応が返ってくることに、教育の魅力と奥深さを感じるようになりました。定年を迎えた今、助手の頃から最近まで多くの学生と向き合った38年間は、どの研究成果よりも私の大きな宝として残すことができました。
名古屋大学で長年に亘り教育研究に携わる機会を与えていただいたことに心より感謝を表しますと共に、名古屋大学のさらなる発展を祈念いたします。