課題1
チョン・チャンヨン(2002)「英語は絶対、勉強するな!」サンマーク文庫、サンマーク出版を読み、レポートを書く。簡潔なレポートを書いて下さい。3つに分けること。1は、著者の述べていることのポイントを箇条書きでまとめる。2は、この本を読んで、自分の英語学習を考えて、重要だと考えたことを箇条書きでまとめる。3は、感想、まとめ。
課題2
酒井邦秀(2000)「快読100万語!ペーパーバックへの道」ちくま学芸文庫、筑摩書房を読み、レポートを書く。簡潔なレポートを書いて下さい。3つに分けること。1は、著者の述べていることのポイントを箇条書きでまとめる。2は、この本を読んで、自分の英語学習を考えて、重要だと考えたことを箇条書きでまとめる。3は、感想、まとめ。
課題3
図書館に入っている、英語学習者用多読教材の中から、適当なものを選び、1週間で1冊読み、レポートを書く。
課題4
パラグラフ4つくらいの長さの英語の文章を書く。例えば、主語と動詞を含むまとまりを " " でくくって、google で検索を掛けてみる。また、コロケーションを確認するために、例えば、population を修飾する形容詞は何かなど、自分で考えて、あるまとまりを作り、そういう組み合わせが可能かを google で確認する。
課題5
複合語の作り方。英語の文章を作ることも英語の力ですが、英語母語話者に近づくことを考えると、複合語を作る規則を理解して、自分で複合語を作れるようになるということも重要です。
課外の課題
自分たちが書いた英語の作文を交換して添削すること。この授業では行わないが、同じクラスの友達などと、機会があればやって欲しいのが、英語の作文(パラグラフ4つくらいが最低の長さ)を書き、交換して、コメント・意見を交換することです。
英語での作文は、日本語を英語に訳すことではありません。そうではなくて、英語で書かれた文章を読んで、使えそうな表現や展開などを集めて、それを活用して最初から英語で文章を作っていけるようにすることを考えて下さい。授業で買ってもらう辞書の巻末に Essay writing について論じた部分が付録としてついています。これも参照して下さい。その際に、文法の問題の検討(一致など)や英語として自然な組み合わせか(コロケーションの問題)は、各自、自分で、google で検討することは最低限行うこと。これをやるだけで、最初に思い付いたひどい英語の文章のままということは避けられます。
自分では、直せないのだけれど、他人のだと、こうした方がよいのではとか考えられるものなのです。これを何回かやると、自分の書いた作文を、少し離れて見ることができるようになります。
英語学習に関する参考図書
白井恭弘(2004)「外国語学習に成功する人、しない人」岩波科学ライブラリー100、岩波書店.
比較的最近出た、外国語学習に関する過去の研究の成果をまとめたもの。薄い本で、日本語なので、簡単に読める。
チョン・チャンヨン(2002)「英語は絶対、勉強するな!」サンマーク文庫、サンマーク出版.
これは授業で課題に出しますから、必ず読んでもらうことになります。
ロンブ・カトー(2000)「わたしの外国語学習法」ちくま学芸文庫、筑摩書房.
自分で工夫しながら外国語を学ぶ姿勢が感じられる本。インターネットや技術革新が問題なのではなくて、私たちの能力で外国語を学ぶということにはかわりないということを実感することになると思います。
酒井邦秀(2000)「快読100万語!ペーパーバックへの道」ちくま学芸文庫、筑摩書房.
英語の力を付ける、本来の方法は、英語で書かれた内容のあるものを読むことです。少し先には、英語学習者向けに書かれた本ではなくて、教科書ではない本物の英語の本や論文、記事を読むことになりますが、そこまでのつなぎとして、多読教材を活用することが考えられます。図書館に400冊程度、英語学習者向け多読教材が配架されています。やさしいものでいいのですが、分量を読む練習をして下さい。
英語学習の道具として活用するとよい参考図書
Swan, Michael (1980, 1995) Practical English Usage. Oxford university Press. 英語の文法項目、語法などで要点を確認したいときに役にたつ。
Sinclar, John et al. (eds. 2003) Collins COBUILD Advanced Learner's English Dictionary. Harper Collins Publishers. 学習者向け英英辞典として、よいと思えるものは、少なくとも三つあるが、この授業ではこれを使う。
Oxford Collocations Dictionary for Students of English (2002) Oxford University Press.
英語のコロケーション辞書としては、これが手頃でしょう。
Biber, Douglas, Susan Conrad and Geoffrey Leech (2002) Longman Student Grammar of Spoken and Written English. Longman.
Huddleston, Rodney and Geoffrey K. Pullum (2005) A Student's Introduction to English Grammar. Cambridge University Press.
現代英語の文法を体系的に記述した本が、比較的最近2冊出ました。それぞれ、学生版が出ました。Swan では不十分だと思える場合、あるいは、現代英語の文法書を1冊きちんと読みたいという人は、この2冊のどちらかを読めばよいでしょう。
参考
英語学習に限らず、心理学で言う広い意味での学習、またヒトの特性について、興味のある人は次に挙げるものを読んで下さい。
ジーン・レイヴ、エティエンヌ・ウェンガー著「状況に埋め込まれた学習—正統的周辺参加」産業図書.
松本元「脳のこころ」「月刊言語」 1999年1月号から12月号.