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開講部局:宇宙地球環境研究所
荻野瀧樹 教授
最終講義 - 地球惑星磁気圏のシミュレーション
授業時間: | 2012年度退職記念講義 |
日時 : | 2013/3/22 16:10-17:40 |
場所 : | 野依記念学術交流館2階カンファレンスホール |
名大のスパコンとIT基盤と共に
1971年に大学院工学研究科修士課程に入学して以来42年間、名古屋大学にお世話になりました。この間、私の従事した宇宙プラズマの3次元シミュレーション研究はその時代の最大級のコンピュータの利用が必要不可欠でした。その意味でスパコンとIT基盤の進歩と共にあり、その最先端の現場に居合わせる幸運な時間を過ごすことができました。1989年に東大理学ネット(TISN)の一部として DECnet(SPAN)とInternetを国内最初のグループとしてB classのIP(133.47.*.*)を取得し研究所に導入しました。一方日本の7大学の共同利用大型計算機センターには次々とスパコンが導入されて大学の研究者や学生の利用が促進され、NIIの高速ネットワーク(SINET)も整備されてスパコンとIT基盤は私たちの研究になくてはならないものになりました。
しかし、近年の国家財政の厳しい折、名大などが保持していたスパコンと高速ネットワークは公平の観点からも厳しい目が向けられていて、SINETのノードも来年度は名大から外に出ます。即ち、必要とするならば自前で回線を確保し、社会普及へのリーダーシップをとるように求められています。スパコンについても日本の中での独自色を打ち出しなさい、従来のスパコンの共同利用だけなら9大学必要ですかと。現在、スパコンに関してはHPCIコンソーシアム法人で国の方針についてオープンで議論されています。名大がスパコンと先端的な IT基盤を持続的に維持するためにはビジョンと責任を持つことが大変重要です。名大の持続的発展、そして日本と東海地区でリーダーシップを発揮されることを心から期待します。