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開講部局:経済学部・経済学研究科
岸田民樹 教授
最終講義 - 組織論から組織学へ
授業時間: | 2012年度退職記念講義 |
日時 : | 2013/3/15 14:45-16:15 |
場所 : | 経済学部棟第2講義室 |
行雲流水
1980年に名大経済学部に赴任して33年間、教員として過ごしました。三重県(津市)の出身ですが、名古屋は初めてでした。
専門は組織論です。当時、経営学の中で、組織論を専門とするのは、私1人だけでした。そのため、研究も教育も、自由にやらせてもらいました。私は、Organizationは、OrganizingとOrganizedからなると考え、組織学は、 Organizing(組織生成)の理論とOrganized(構造統制)の理論からなると主張しました。
教育では、学生時代に紛争を経験したため、新しい情報を学生に提供するよう努めました。しかし、一向に学生は振り向いてくれず、10年で挫折し、次の10年は、できるだけわかりやすく、表や図を使って講義するようにしました。それでも学生の評判は悪く、結局10年で、また元に戻りました。自分の研究成果を講義で話すという最初のスタイルです。振り返ってみると、よく言えば試行錯誤、悪く言えば挫折ばかりの日々でした。それでも文系にしては多くの大学院生を指導しました。
評議員や研究科長も経験しましたが、組織論を専門とするにもかかわらず、色々な面で十分に調整できず、皆さんに迷惑をかけました。
終わってみると、何ごともなし得ず、右往左往していた33年間でした。しかし、自分の意志で自由に考えることができたことを、大変感謝しています。