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開講部局:文学部・文学研究科
藤木秀朗 教授
映像研究の方法I
授業時間: | 2012年度前期火曜5限 |
対象者: | 文学部2年生以上、大学院修士課程 2単位、週1回全15回 |
授業概要
この演習では、論理的な文章の書き方、映像分析の方法を学び実際に練習を行いながら、文章力と分析力を養うことを目的としています。最初に、パラグラフの組み立て方、導入の仕方、論理展開の方法について基本的なことを練習します。そのあとで、4つの映画作品の分析エッセイを4回にわたって繰り返し書き、討論を積み重ねることで能力を高めます。同時に、セグメンテーション、デクパージュの書き方を習得するとともに、既成の論文の分析批評も行います。
全体として、書けば書くほど、批評を受ければ受けるほど、技能は向上するという考え方に基づいています。なお、指示がない限り、他人の書いたものは調査しないように注意しています。
授業の工夫
概要にも書いたように、分析力と文章力を実践的に養うことを目的にしています。また、発言する力、議論に参加する力を伸ばすことも狙っています。そのための工夫として、まず、1パラグラフを書くという非常に基礎的なところから始めて、学期の後半には、参加者が同じ映像作品について2ページ以内の分析エッセイを書いてきて、お互いのエッセイを批評し合います。エッセイは前日の夜までに参加者にメールで送るようにしています。批評の際には、その場限りということを了解の上、忌憚なく批判し合うように指導しています。そうしないと低いレベルにとどまるからです。同時に、私が一人一人のエッセイにコメントを書き加えて返却しています。このサイクルを4回(4作品)程度繰り返します。すべてにおいて自分で考え分析する力を養成することを目的にしているので、調査は原則的に認めていません。また、自分たちのエッセイを読み合うだけでは向上に限界があるので、一線で活躍している研究者の論文を読み合わせ批評し合うことも行っています。映像分析の際には、基礎的なアプローチ(セグメンテーションやデクパージュを含む)を導入しています。ただし、映像に限らず、人文社会科学のどんな題材にも応用の効く分析力、論理的構成力、文章力を伸ばすことを大きな目標にしています。
この演習は、後期の演習に関連づけられています。後期の演習では、前期の演習で認めていなかった資料・文献調査を行い、映像作品について本格的な学術論文を書く指導を行っています。しかし、これとてあくまで映像分析の能力がベースになるので、この後期の演習の履修はすでに前期の演習を履修していることを条件にしています。

最新年度の講義と内容が異なる可能性がありますのでご注意ください。