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開講部局:国際言語文化研究科
大庭正春 教授
最終講義 - エミール・オルリクと浮世絵
授業時間: | 2012年度退職記念講義 |
日時 : | 2013/2/1 14:00-15:30 |
場所 : | 文系総合館7階カンファレンスホール |
教員の思い、学生の思い
名古屋大学にドイツ語講師として着任してから、24年もの年月が過ぎてしまいました。この度無事定年退職ができるのも、ひとえに素晴らしい同僚たちや職員の方々、そしてとりわけ優秀な学生たちに恵まれたおかげであり、この場を借りて心から感謝の気持を表したいと思います。
愛知県に生まれ、またこの地で育った私にとりましては名古屋大学の評判は昔から大変良く、いつかそのような大学で仕事ができるとは夢にも思いませんでした。
今まで改組によるいくつかの教育組織を経て、1998年4月から国際言語文化研究科の所属となりましたが、大学院では講義を担当し、学部では未修学国語のドイツ語を教えてきました。対象の学生は主に1年生で、理系、文系両方の学生でしたが、ここ約5年前からは同じ学生を週2回担当する機会を得て、しかも以前と比べ小人数(約30名)のクラスで教えてきました。その際、私が教員として常日頃考えていましたのは、教員と学生の思いについてでありました。
よく言われることは、外国語の実践的な運用能力を育てることで、とりわけいかに結果を出すか等の成果主義についてであります。しかし、私にとりましてはそれだけではあまりにも不十分で、両者にとって本当に必要なのは、「心と心の触れ合い」であると思います。1つの目標に向かっての教員の思いと学生の思い、この2つの思いの温かい触れ合いこそが、両者が求めているものに違いないと確信しています。