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開講部局:経済学部・経済学研究科
竹内信仁 教授
最終講義 - 市場と政府
授業時間: | 2009年度退職記念講義 |
日時 : | 2010/2/20 14:00-15:30 |
場所 : | 経済学部第2講義室 |
退職にあたって
名古屋大学には、教員として36年、学生時代も含めると45年の長い期間通ったことになる。いろいろな先生の退職を見てきたが、いよいよ自分の順番になるといろいろな思いが浮かんできて、何となく感傷的な気分である。
この間で、思い出に残り関心が高かったのは、やはり研究分野の関連で、1971年のニクソンショック、1973年の第1次オイルショック、1979年の第2次オイルショック、1990年前後のバブル経済、1999年前後の金融危機、2006年頃の「平成の大合併」である。1970年頃に高度成長が終焉し、低成長期に入り、1990年以降はゼロ成長時代となっている。近年は、市場原理主義と呼ばれ、政府の役割を縮小し、できる限り市場に委ねなければ日本経済には発展がないといったおかしな主張が蔓延してきたが、漸くその流れも少し変わってきたが、まだまだ妄想にとらわれている政治家・経済学者も多数いる。まさに、日本経済にとって激動の時代であり、その日本経済を研究対象とできたことは研究者として大変幸せであったと感じている。経済学を研究する者として、今後も、社会の公平・効率に貢献するように、積極的に発言していきたいと思っている今日この頃である。