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中津川プロジェクト
中津川プロジェクトについて
「中津川プロジェクト」は、夏休みに名大の「中津川研修センター」を利用して2泊3日の短期集中型で行われています。企画のねらいは、「既存の学問領域や、高校の教科の枠組みにとらわれることなく、名古屋大学(名古屋大学の教育目標「勇気ある知識人」)での教育・研究につながり、広い意味でその基盤になるものを実施し、附属高校生の視野を広げて学習意欲を高め、名大の求める学生像と教育内容への理解を深めること」です。
コース
- 鉱物をみて地球を考える(2010年度)
- 地球には約4800種の鉱物があり、鉱物が集まって岩石(石ころ)になります。水の惑星地球では、水・鉱物・植物・動物が一体となって、一つの生態系を作っています。生物多様性を育む生態系は鉱物と深く関係しているので、鉱物ぬきで生物多様性を理解することはできません。中津川プロジェクトでは、鉱物(岩石)の多様性を学ぶとともに、五感のすべてを使って自然を観察します。自然をよくみて、自分の感性を磨き、あれこれ考えると、自然のことがだんだんと分かってきます。
- 映画を読んでみよう(2010年度)
- 何かを伝えようとする時、その表現にはさまざまな「かたち」が用いられます。身振り、音楽、文字、絵画、映像・・・。文 字で表現する場合でも、メモ、手紙(私的なもの・公的なもの)、文書、詩、散文、小説・・・。それら媒体の異なりは直接 表現の違いになります。そうした特徴を理解したうえで表現されたものを「読んで」(理解して)みましょう。伝えようとする人は理解されることを望んでいます。そのためにいろいろな工夫をします。そうした工夫を「読み」取ることが出発点です。今回は「映画」を読んでみましょう。
- 住まいの見方(2010年度)
- 目を閉じて、あなたがこれまで過ごしてきた家の事を思い出してください。だれもが、楽しい出来事や思い出に残るひ とときを一つや二つ、思い起こすのではないでしょうか。その一方で、あなたが住む家と他の人の家は同じなのか、違うのかと、考えたことはありませんか? さらに、住宅を設計する建築家は、何を考えて設計しているのでしょうか? 夏の日のひととき、あなたが日々過ごす「住まい」を、違った目線で見てみませんか。
- 医師は診察中に何をしているのか?「医師アタマをのぞいてみる」(2010年度)
- みなさん、医師はどんなことを「アタマの中」で考えて、患者さんを診察していると思いますか? 目の前の患者さんに ピッタリ当てはまる病名を探すための、特殊な推理能力でも持っているのでしょうか? 残念ながら、医師は特殊な力を持っている訳ではありません。実は、患者さんとの会話や体の診察から得た情報を基 に、科学の他の領域でも利用されているある思考法を用いて、患者さんの問題を解決するお手伝いをしているのです。私たちの企画では、医師の思考過程や患者さんとの会話、体の診察といったそれぞれのプロセスを、皆さんにも実際 に経験していただきたいと思っています。これであなたも、「医師アタマ」!?
- 書く、のはいいが、イッタイ何のため?—サバイバルのための文章教室(2010年度)
- ひとは何のために文章を書くのでしょうか? 自己表現のため? いえいえ、そもそも表現に足る自己をもっているひとなんてそんなにいやしません。文章を書くのは、サバイバルのため、明日を生き延びるためですよ。だとすると、文章 には目的があって、それを届ける相手があるわけだ。特定の相手を動かす、これが文章の原点です。だから、文章に は相手があり目的があります。ってなことを分かっていただくための練習をしましょう。
- Clinician at the crossroads(2011年度)
- 私たち医療者は、様々な問題を抱える人々がそれを解決するための手伝いを日々行っています。そして、私たちが扱う問題は、人々の体や心に関係するものがほとんどです。しかし、体と心の問題がなければ、人々は健康であるといえるでしょうか?実は、医療というのは人々の問題の一部を扱うだけで、目前の問題を解決するだけでは本当の解決にむすびつかない事が頻繁にあるのです。 今回は、まず私たちが日常に行っている診療の一連の流れを皆さんにも体験していただきたいと思います。その上で、患者と医療者の間に生じる問題に、どのように対応して行けばよいかを、一緒に考えていきましょう。
- あたらしい学校建築—名大建築3年生が考える附属学校の校舎—(2011年度)
- 昨年度から附属学校の校舎のあり方を考え、提案する設計課題を名大建築3年生の設計演習の中で取り組んでいます。日本の学校建築は戦後、標準化された校舎建築を全国一律に適用する方法で建設されてきました。皆さんが勉強し、生活した学校は、通った学校は違えども、おそらく同じような校舎だと思います。しかし、学校建築のあり方を考え直す機運は1970年代からあり、全体の数からすればまだまだ少ないですが、新しい学びの場、そして生活の場としての学校建築が生まれています。建築家ルイス・カーンは「学校は木の下のひとりの男とともに始まりました。自分が教師であることを知らない一人の男が、自分たちが学生であることを知らないわずかの人たちと自らの自覚について話していました。・・・」と語っています。普段見慣れた学校建築を忘れて、学びの場について一緒に考えたいと思います。
- 「よむ」って何?(2011年度)
- 誰かが表現しようとした内容をそのまま受け止めること、それは思いのほか簡単なことではありません(「現代文」の授業で悩んだことはありませんか?)。また文章だけでなく、表現の媒体には様々なものがあります。音(音楽、はなしことば・・・)線(まんが、デザイン、パフォーマンス、演劇・・・)などなど。媒体にはそれぞれ特質があり、そこに表現された内容を受けとめるためには、その特質を充分理解したうえで内容に到達しなければなりません。一方表現する人たちは「よむ」人たちに理解してもらうために、様々な工夫をします。そんな工夫を了解したうえで「よむ」ことを進めれば今まで気づかなかった世界が眼前に開けてくるかもしれません。
- 「みる」「ときはなつ」—中津川市加子母地区のムラづくりを体験—(2012年度)
- 中津川市加子母地区を訪問して、林業・製材・建築業を基盤としたムラづくりを体験します。
開催概要
- 開催場所
- 東海地区国立大学共同中津川研修センター(岐阜県中津川市)
- 開催日
- 8月中旬の三日間
- 参加人数
- 高校1年生と2年生約30名
- 参加費用
- 6000円程度(食事代、宿泊代、保険料など)
- 主催
- 名古屋大学